■ 本装置は屋外仕様です。
■ 発電用のペルチェ素子ユニットと併設するように配置します。これは、内部に送水用のポンプを搭載しているためと各種配線を短くする目的を持ちます。
■ 実際の固定方法は設置場所により決定されます。
河川に設置した場合のレイアウト例
地中熱を利用した場合のレイアウト例
■ 本装置の冷却水を冷却するための冷却槽は「地中熱」や「河川」を使用することができます。
■ 「地中熱」を使用する方法では、年間を通じて温度変化の見られない地下5~10mの深さに冷却槽を埋めて冷却水の冷却を行います。
■ 「河川」を使用する方法では、冷却槽を河川に沈めて大気温よりも低い水温で冷却水を冷却します。
■ 上記のどちらの方法でも、冷却水の冷却に「自然エネルギー」を使用するため、冷却水の循環のみのエネルギー消費で稼働させることができると考えられます。
ペルチェ素子ユニットは、冷却装置全体の電力を発生供給するために使用します。
そのため、外部から電力を供給しての自己発熱や自己吸熱は行われず外部から給熱及び冷却を行い動作させます。
給熱には「太陽からの直射日光」、冷却には「地中熱」や「河川(の水)」を利用し、それらの温度差にて発電を行います。
■ 本装置は、手動により動作の開始と停止を行います。
■ 動作中は、温度センサーからの情報により、送水動作を行います。
■ 送水動作が不要なときはポンプの動作を停止しバッテリーへの充電動作を行います。
■ 冷却装置内の制御装置は、ペルチェ素子の発電状況を監視し、電圧が低くなったとき(外気温が低くなった時)はポンプの動作を停止します。これは、バッテリーの過放電を防止するための処置です。電圧が高くなった時にポンプの再起動を行います。
■ 太陽光パネルに搭載した温度センサーの情報をもとにポンプの制御を行う機能を有します。これは太陽光パネルの表面温度が発電効率を落とすほどに高温ではない時など、冷却の必要がないと判断した時に自動的に冷却動作を止め、ペルチェ素子の寿命をのばすように動作します。
■ 太陽光パネルに搭載する制御装置は、太陽光パネル群の中央のパネルなどに搭載し全ての太陽光パネルには搭載しません。(弊社製融雪装置を搭載した場合は、融雪装置の制御回路がこの機能を行います。)
ペルチェ素子を発電用として使用した時のデメリットとして下記のものが挙げられます。
1)寿命について
ペルチェ素子の寿命は一般的に3~5年と言われていますが、本装置を稼働させる期間は年間で1~3ヶ月以内となるため、この寿命を上回るものと見ています。
2)熱サイクル疲労について
ペルチェ素子は温度差を利用して仕様するデバイスのため必然的に熱応力が発生しますが、本装置は外部からの熱供給による発電動作となるため、電力を供給して動作させるときの自己発熱と比べ熱応力による阻止の破壊頻度は非常に低くなると考えられます。
また、動作温度も太陽光からの吸熱のためペルチェ素子の最大動作可能温度よりも低い領域での使用となるため同じく熱応力による阻止の破壊頻度は非常に低くなると考えられます。
3)腐食について
屋外で使用するため水、雨等の水分によりペルチェ素子自体の腐食や、使用されているハンダの腐食が起こりペルチェ素子の寿命が懸念されますが、ペルチェ素子の周辺を防水防湿の高い構造にすることにより回避できると考えます。
ペルチェ素子メーカーとの設計上の打ち合わせを行い解決する方向で考えています。
4)素子自体の不良について
ペルチェ素子メーカーに依存しますが、国内製造または国内メーカーの品質基準をクリアした素子を使用しますので、海外製のものより信頼度は高いものと考えます。
本装置は、太陽光パネルの自己発熱及び外部からの加熱による太陽光パネル自体の温度上昇を低減させる目的で設計されています。
太陽光パネルの裏面に対し左図のような位置に冷却用のパイプまたはホースを取り付け太陽光パネルの熱を吸収させて冷却水を通じて外部に逃す構造を有しています。